西村陽平:Yohei NISHIMURA

 

 

 西村陽平は1947年京都市生まれ。1973年東京教育大学教育学部芸術学科卒業。千葉県立千葉盲学校教諭を経て、日本女子大学家政学部児童学科の教授を2016年まで勤めていました。キャリアの当初(「第3回 日本陶芸展」1975)から現代陶芸の旗手として注目を集め、現在に至っています。西村の創作の根底には、走泥社の実験精神とミニマル・コンセプチュアルアートの影響があります。西村の作品の特徴はシンプルな方法を用いて日常のものを多様な意味を持つ作品に生まれ変わらせる事です。例えば西村の本の作品は「焼成」という過程を経て紙がセラミックに変性するという物です。そこには火というものを介した「死」と「再生」の物語があるのです。現代美術に陶芸のジャンルを持ち込んだ最初期の作家、それが西村です。

グループ展として、「Athanor」(プーシキン美術館、モスクワ、2022)、「令和3年度呉市美術館コレクション展Ⅱ」(山口、2021)、「近代工芸の百年」(東京国立近代美術館工芸館、2009)、「サントリー美術館大賞特別展 ’96 挑むかたち」(サントリー美術館、東京、1996)、「作法の遊戯ー’90 春・美術の現在」(水戸芸術館、茨城、1990)、「現代美術の鳥瞰展」(京都国立近代美術館、1977) 、個展に、「物質と記憶」(GALLERY ZERO、大阪、2022)、「彫刻を聞き、土を語らせる 西村陽平展」(愛知県陶磁美術館、愛知、2012)、「西村陽平の世界 伝道の書展」(三菱地所アルティアム、1993)、他。